長浜の戦い〜長宗我部元親初陣〜
永禄三年(1560)年、土佐の国。
同じ土佐の戦国群雄・本山氏に兵糧を奪われた事にキレた長宗我部国親は、
本山氏の長浜城に攻撃を仕掛ける事にした。
━━━ 合戦前日
元親「うーん……ねぇねぇ」
親貞「はいはいはい!いかがされましたか、兄上!?」
親泰「是非とも私に仰って下さい!」
親貞「何!?抜け駆けは許さんぞ、親泰!?三男は廊下の隅でキャベツの芯でも
好きなだけかじってろッ!」
親泰「そんな事言って自分が抜け駆けするつもりなんでしょ!?兄上なんて台所の
隅で携帯電話の開け閉めのみを繰り返していれば良いじゃないですかッ!」
親貞「なんだと!?じゃあお前はさらに…」
国親「だー!うっさい黙れー!!」
親貞&親泰「ち、父上…!」
国親「元親の相談事は全て、父であるこの国親が受ける!外野黙ってろ!
…さて、いかがされたのかな?姫若子よ」
元親「う、うん、実はね?」
国親「こ、小首の傾げ方萌えー!!」
元親「え?」
国親「い、いや、なんでもない!」
元親「そう?実はね、聞きたい事があるの」
国親「うむvV何でも聞くが良い!儂が手取り足取り教えるぞvV」
親貞「ちょっと待て、エロ親父ッ!」
国親「エロ親父!?儂をエロ親父だと言うのか!?エロい事は認めるが、今の台詞の
どこにエロスを感じると言うのだ!?」
親泰「エロい事については否定無し!?何て男らしいんだ、父上ーッ!」
国親「それともなんだ!?儂自身から無意識に染み出ているエロスがお前を誘惑して
いるのか!?この儂がお前の心を惑わしてやまないと言うのか!?
しかし残念ながら儂にはそんな趣味は無いッ!消えろ、親貞!」
親貞「俺にも無ぇよ、そんな趣味!言わせておけば、この馬鹿親父…」
元親「み、みんな怖いよぉ〜(´□`。)°゜。」
国親&親貞&親貞「あ〜、ごめんごめん、ごめんね姫若子(兄上)〜」←ヘタレ三人衆
国親「もう喧嘩はしないから、話を聞かせておくれ。な?」
元親「(こくん)」
親貞「な、長めで余り気味の袖を口元に当てて頷くの萌えー!!」
元親「え?」
親貞「い、いや、何でもありませぬ!」
国親「で、一体何が聞きたいのかな、姫若子や?」
元親「う、うん、あのね?明日僕、初めて戦に出るでしょ?」
国親「…本当は出したく無いのだがな…。良く考えたらお前ももう二十二歳…。
今後の事を考えて苦渋の選択だ。分かっておくれ、姫若子や」
元親「うん、それは大丈夫だよ。親貞も一緒に初陣だし…。でも僕、知らないの」
国親「うむ、何をかな?何でも教えるぞぃ(←エロ親父)」
元親「えっと、こんな事も知らなくて恥ずかしいんだけど…槍の使い方…とか…」
親泰「は、恥じらいのせいで赤くなったホッペタ萌えー!!」
元親「あと、大将は兵の前に行った方が良いの?後に行った方が良いの?」
国親「ふ、不安そうな表情でチラチラこちらを見る表情萌えー!!」
元親「僕のせいで負けちゃったらどうしよう…」
親貞「涙目プラス上目使い、不謹慎ながら萌えー!!」
元親「でも僕、一所懸命頑張るよ!」
国親&親貞&親泰「健気な言葉と溢れんばかりの笑顔と……
………あぁ、もうとにかく萌えぇぇーッ!!」
━━━ その夜
国親「儂の可愛い可愛い姫若子や。見上げてごらん。ホラ、きれいな星空だよ」
元親「本当、凄いキレイ…あ、流れ星!お願い事しなくちゃ!」
国親「ふふふ、じゃあ儂もしようかな?」
元親「あ、消えちゃった…。お願い事、二回しか言えなかったけど…叶うといいな」
国親「大丈夫じゃ、姫若子。儂は一回しか言えなかったから、二人で三回分、
一つの願い事だ。…さあ、もう遅いからおやすみ」
元親「うん、僕、明日頑張るからね(にっこり)…おやすみ、お父さん…」
━━━ 翌日(合戦当日)
親貞&親泰「ち、父上ーッ!!起きて下さい!大変です!大変なんです!」
国親「…ん?どうした、そんなに慌てて?」
親貞「あ、あ、あ、兄上が…!」
国親「何!?儂の可愛い姫若子に何かあったのか!?」
親泰「そ、それが…」
元親「うわ〜ん(´□`。)°゜。」
国親「おぉ、その声は姫若子!どうした一体何を泣いて…
…って誰だこの全裸の筋肉はー!?」
元親「お父さん、僕だよ、元親だよ〜」
国親「嘘をつけ!儂の姫若子は、まるで野に咲くスミレの花のように可憐で可愛い
らしい子だ!デカくていかつくて筋肉隆々でしかも全裸なはずがない!」
元親「朝起きたらこうなってて…体が大きくなったから服は破けちゃったの(
p_q)」
親貞「むむむ、信じがたいが、確かに声や性格から考えて兄上に間違い無いようだ…。
しかし、なぜこんな事に?」
元親「昨日ね、僕、お星さまにお願いしたの。『強くなりたい』って…」
親貞「それでー!?それだけでこんななっちゃったの!?お星さま単純思考!」
親泰「しかし、それではなぜ外見だけが強くなって中身はそのままに?」
国親「あ!儂も昨日、その流れ星に願い事した!
『元親がいつまでもこのままでありますように』って!」
親泰「それでー!?それで願い事をミックスさせちゃったの!?お星さま中途半端!」
元親「うえ〜ん、もとに戻りたいよ〜(´□`。)°゜。」
ヘタレ三人衆「そ、そんないかつい顔で泣かれても萌えーんッ!Σ( ̄□ ̄;)」
長宗我部軍兵士「失礼します。国親様、合戦の準備ができました。
(あれ?こんなデカい人、ウチの軍にいたっけ?)」
国親「あっ!そうだ、今日は合戦だった!」
元親「…………」
国親「仕方ないから、本山さんに頼んで今日の合戦はキャンセルにしてもらおう!
この際キャンセル料は気にしない…ん?どうした、姫若子や?」
元親「……それがしはその戦、出陣するぞ」
国親「え…ひ、姫若子?」
元親「本山の一族、一人残らず根絶やしだ」
国親「姫若子!?一体何を…」
元親「何だ貴様!それがしに口答えするのか!?へし折るぞ、この場でその首をッ!」
ヘタレ三人衆「な、中身まで進化したー!Σ( ̄□ ̄;)」
こうして、姫若子こと長宗我部元親は、鬼若子へと華麗なる進化を遂げた。
肝心の本山氏との戦いは、勝手に敵陣に突っ込んだ元親の活躍により、
本山兵・二千五百人をたった千人の兵で打ち破った。
土佐の出来人・長宗我部元親の晴々しい戦国デビューである。
ちなみにこの戦の半月後、父・国親が急死する。
病死だという事になっているが、今後『元親の変貌によるショック死説』も
有力視されて行く事だろう。
モドル
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