麗しき兄弟愛!島津義弘ネタ


義久「…義弘」

義弘「何の用ね、兄ちゃん?」

義久「お前、ちょっと朝廷に…ワイロば渡しに行ってこんね」

義弘「ワ、ワイロ!?いきなり汚職に走ってどうすっとさ!?」

義久「は?なんば言っとっとね?おいどんは貢献金の事ば言っとるとよ?
   馬鹿じゃなかと?お前、脳が膿んどっとじゃなかと?」

義弘「い、いきなりこの言われよう!?」

義久「まぁ、戦国武将は次男に筋肉馬鹿が多か(例:吉川元春、上杉謙信)けど
   義弘はただの馬鹿ばってん、どうしようもなかね」

義弘「そこまで言う!?実の弟の事をそこまで言う!?」

義久「お前が朝廷貢献ばやらんで遊どったせいで、父ちゃんの位階・従五位上ば
   取り消しされたとよ。おかげで、おいどんは現在官位無しぞ。酷か話ばい。
   ほら、責任ば取らんね、義弘」

義弘「いや、おいどんは君主じゃなかけん!遊どったのは兄ちゃんやろ!?
   おいどんのせいにせんでよ!」

義久「義弘には今回、島津家のとして天皇に会ってもらうけん、頑張らんば」

義弘「え!?話の流れから考えて、一体何を頑張るとか分からんよ!
   っていうか、おいどんは恥じゃなかよ!」

義久「……ちょっと落ちつかんね、義弘。
   おいどんがお前の為に完璧な計画ばすでに立てたけん、黙って聞かんね」

義弘「むむむ…分かったよ、兄ちゃん」

義久「まず、京の町まで辿りつく。徒歩で

義弘「初っ端からキツか!せめて馬とか用意できんとね!?」

義久「義弘に乗られたら、馬が可哀想かばい」

義弘「おいどんはもっと可哀想かばい!優先順位『義弘<馬』に異議有り!」

義久「でも、おいどん的には『義弘<0<馬<義久』の順が最も好ましかとよ」

義弘「一体どこまで傲慢かとね、この長兄は!?」

義久「…で、頑張って京の町まで辿りついた義弘は、そこでおもむろに脱ぐ

義弘「何を!?Σ( ̄□ ̄

義久「もちろん服ばい。それ以外、何を脱ぐとね?義弘は脱皮でもすっと?
   あーもー脱皮せんね、いっその事。この場で良かけん」

義弘「脱皮とか!できんよ、普通に!おいどんはビックリ人間じゃなかもん!」

義久「…で、頑張って全てを脱いだ義弘は、そこでおもむろに爆破する

義弘「何を!?Σ( ̄□ ̄

義久「御所でも二条城でも、好きな方を木っ端微塵にしたら良かとじゃー?」

義弘「そがん所で選択権ば与えられても嬉しくなかよ!
   『ま、俺には関係無いけどね』みたいな顔はやめて、兄ちゃん!」

義久「自分の身体に爆薬を括り付けて突貫すっとよ。ナーイスガ―ッツ

義弘「それって自爆テロってやつじゃ!?」

義久「いや、『ジハード(聖戦)』ばい。心配せんでも大丈夫。
   義弘程度の男が爆発しても、誰も何とも思わんけん」

義弘「少なくとも、おいどんと周囲の人達は思うよ、色々と!
   っていうか、最初の主旨から大幅にずれとるやろ!?
   貢献金ば渡しに行くとに、使者死者になってどうすっとね!?」

義久「それもそれで面白かけどね。ゾンビ義弘襲来、公家大パニック。
   『まろを助けるでおじゃる!』の混声大合唱。…どうよ、これ?

義弘「何が『…どうよ?』なのかサッパリばい!」

義久「とにかく、今から薩摩を出て明後日までに帰ってこんね。徒歩で

義弘「マジで!?本気で言っとっとね、兄ちゃん!?」

義久「あ、別に脱がんでも良かけんね。おいどん、聖母の如し優しさ

義弘「それの事ば言っとるとじゃなかよ!三日間じゃ帰ってこれんて!」

義久「じゃあ、手漕ぎボートば支給すっけん。これでバッチリばい」

義弘「親指ば立てても、全然説得力なかよ!無理なもんは無理ばい!」

義久「無理?」

義弘「絶対無理ばい!」

義久「いや、お前ならできる。島津の誇りにかけて…行ってこんね」

義弘「に、兄ちゃん…(じーん)…分かった…おいどん、行ってくるよ!」

義久「あ、ちなみに義弘。お前、明後日になっても帰ってこなかったら、
   『島津の誇りが足りない』って事で、浪人になってもらうけんね。」

義弘「き、聞いとらんばい、そんな事!?」

義久「だって、今はじめて言ったもーん。人の話は最後まで聞かんばね」

義弘「ひ、酷か!まるで子供のヘリクツばい!」

義久「ホラ、早く行かんば。時間がどんどん無くなっとるぞ?」

義弘「ぐ……おいどんは!必ず明後日までに帰ってくっけんね!

義久「いってらっしゃーい。でもむしろ、もう帰ってこんでよかぞー(嬉しげ)」

義弘「くそぉ!意地でも帰ってきてやる!


※三日後、義弘はナーイスガーッツを見せ付け、薩摩に帰って来ました。
 …が、その後も義久の弟イジメは無くなりませんでしたとさ。


義久「…うん、完全なるハッピーエンドばい。素晴らしかね」

義弘「どこがハッピー!?Σ( ̄□ ̄


44444キリ番を踏んで下さった、吉良之介さんへ捧げます。チュミミ〜ン(身内ネタ)
島津家ネタ、今回も例によって…すみません、長崎弁です。
俺ァ長崎弁わかんねーよ、と言う方。心で、もしくはニュアンスで感じとって下さい(無茶言うな)
…といいつつ、管理人が純粋な長崎人ではないので、一部長崎弁としておかしい部分が…(滝汗)


モドル